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エスノグラフィを市場調査に応用

当社で採用しているエスノグラフィック・リサーチは、対象者の日常生活の延長線上でインタビューや行動観察を行う没入型のリサーチ手法です。エスノグラフィは定性調査の一つで、インデプスインタビューやフォーカスグループインタビューと組み合わせて実施できる信頼性の高い調査手法です。

当社が実施するエスノグラフィック・リサーチ

人類学者James Spradleyは、自身の著書「The Ethnographic Interview」の中で、リサーチャーがエスノグラフィに求めることとして、以下のように述べています。「あなたが見ている視点で物事を捉え、あなたが知っていることをあなたが認識している通りに理解したい。あなたが経験したことの意味を理解し、あなたの立場に立ち、あなたが感じたように感じ、解釈したように解釈したい。わたしの師となって、あなたを理解する手助けをしてほしい」

ディスカッションと学びの機会

ミラールームが備わった会場でのインタビューが基本となる調査手法とは異なり、エスノグラフィック・リサーチには、小売店舗やレストラン、バー、自宅、ジム、コンビニなど、場所を選ばずに行えるというメリットがあります。消費者が実際に商品/サービスを利用する場面を観察することで、従来の調査環境で実施するインタビュー以上に、数多くの対話と学びの機会を得ることができます。インタビュー時間は数時間に及ぶこともあり、インタビューに没入できるような環境を作り上げることで、消費者の嗜好や反応、課題などを観察し聞き出すことが可能になります。また、最新技術を用いることで、オンラインで行えるバーチャル・エスノグラフィ(数日間・数週間に渡り対象者にタスクとしてエッセイまたは映像、写真などでレポートを作成してもらうオンライン調査)の実施も可能です。

「何がわからないのかわからない」状況での解決策

エスノグラフィがその真価を発揮するのは、調査の初期段階において、他の調査手法の土台となるような学びを得るための手段として使われた時です。「何がわからないのかわからない」という状況において、消費者の嗜好や行動を明らかにしていくうえで、エスノグラフィは新たな道を切り開いてくれます。

日本の消費者を理解する

当社では、お客様が当該分野における日本の消費者行動についてあまり詳しくご存知でない場合や、お客様が抱えている課題や商機を明らかにするうえで、より深く基礎的な消費者理解が必要な場合にエスノグラフィック・リサーチを提案しています。

行動観察の重要性

エスノグラフィック・リサーチは観察的要素が強い調査手法です。消費者の日常生活に寄り添い、積極的な行動観察を行っていくことで、彼らのニーズや優先事項について数多くのヒントを得ることができます。行動観察からは、当たり前のことすぎて従来のフォーカスグループでは挙げられないようなアイデア/気づきを拾い上げることも可能です。

エスノグラフィック・リサーチの一例

スキンケアに関するエスノグラフィック・リサーチを実施したところ、日本女性はアメリカ人女性と比べると、スキンケアにより多くの手間をかけていることが明らかになりました。スキンケア製品を肌に擦り付けるのではなく、パッティングで浸透させているほか、クレンジングフォームに対する考え方や使い方が、欧米人とはまったく異なっていることがわかりました。また、日々のスキンケア習慣は製品を保管するスペースの有無によって大きく左右されることも明らかとなりました。

常識というバリア

習慣となっている行動については、それが対象者にとっての「常識」であることから、実際にその行動を行っている場面以外では表立って明らかにならない場合があります。日本のように、自ら情報を曝け出す文化がない市場においては、インタビューを行う環境によって、消費者とのより豊かなディスカッションができるか否かが大きく変わってきます。スキンケアに関する調査においては、対象者の自宅を訪れてスキンケアの流れを実際に見せてもらうことで、細かな行動まで明確に確認することができました。

ひらめきや気づきを得る

エスノグラフィック・リサーチに付加価値をプラスするためには、お客様ご自身がインタビューに同行されることをおすすめします。興味深いことに、海外のお客様よりも日本のお客様の方が、インタビューを通してより多くの気づきを得る機会に恵まれる傾向にあります。とはいえ、海外のお客様であっても、インタビューセッションを通して、それまでは理解し難かった日本の市場原理が、実は理にかなっていると感じられるような新たな気づきを得ることも珍しくはありません。エスノグラフィックセッションでは、対象者はよりオープンになって率直な意見を述べる傾向が強くなります。あるライフスタイル観察調査では、対象者が申告した手洗いの頻度よりも、実際に手洗いを行っている頻度の方が少ないことが判明し、対象者と調査チームの両者にとって新たな気づきを与えました。このようにエスノグラフィは、人々が思い込んでいる行動パターンと実際の行動パターンとの矛盾点を明らかにするうえで非常に貴重なツールであると言えます。

調査の初期段階における学び

エスノグラフィから得られる基礎知識がない状況では、マーケティング・プロポジションやコンセプトに関する従来型の調査から得られた調査結果の解釈が難しくなることがあります。調査の初期段階において日本市場や消費者の土台を理解しておくことで、日本市場向けにコンセプトを適合させることができるほか、消費者からのフィードバックを得られやすくなり、満足のいく調査結果につながります。

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